950万円の値上げを実現/小倉慎司税理士事務所 小倉 慎司様
三重県四日市市|小倉慎司税理士事務所 小倉慎司様
「言葉ひとつで反応が変わる── “決算後の検討会”が突破口に」
三重県四日市市で税理士事務所を経営しております、小倉と申します。
スタッフ14名、有資格者は私一人ですが、勤続年数の平均は約7年。
事務所の売上は現在1.4億円、5年後には1.8億円・スタッフ23名を目指し、安定成長を目標に日々取り組んでいます
顧問料の適正化で950万円の増収
「顧問料の適正化プロジェクト」に参加し、74社を対象に約950万円の報酬アップを実現しました。
・全体的な値上げ:29社で平均26.8万円アップ
・消費税申告書のみ:45社で平均3万円アップ
すべての顧問先に大幅な値上げができたわけではありませんが、消費税申告書料など小さな金額から丁寧に見直したことが功を奏しました。
成功の鍵は「関わり方」
継続的な関係性が、値上げの受け入れやすさに直結します。
私たちの事務所では、月次決算書や経営計画の提供を通じて、日頃から未来志向の対話を重ねてきました。社員も「一緒に考える姿勢」を持って顧客に接するようになり、これが値上げ交渉をスムーズにした大きな要因でした。
さらに、チャットワークや電話、ニュースレターなどを活用し、接触頻度を意識的に高めることで信頼関係を強化しています。
「感動のタイミング」で提案する
特に効果的だったのは、経営計画のワークショップ後のタイミングでの値上げ提案。
計画づくりを通じて「こんなにやってくれるんだ」と感動していただいた直後、またはその余韻が冷めないうちに提案することで、受け入れられやすくなりました。
経営計画合宿の年間実施数「48社」
今年は、経営計画ワークショップを合計48社に実施しました(12社が決算前検討会、21社が中期数値計画、6社が経営方針作成など)。
これまでは「2日間10万円」という設定がハードルになっていたため、テーマごとに細かく分けてハードルを下げることで参加しやすさを確保しました。また、「決算後の検討会」という名称に変えることで、“経営計画”という言葉に抱かれがちな堅苦しさや抵抗感を払拭。結果、提案の受け入れ率が大きく向上しました。
「第二の金土」にブランドをつくる
事務所のリブランディングの一環として、「第二金曜・土曜は必ず何かイベントをやっている日」として認識してもらえるような”定例コミュニティの場”づくりも進めています。
ここを顧問先やその紹介者との接点にして、新しい価値提案やブランディング強化につなげています。
SNS投稿が苦手でも、やってみると違う
もともとSNS投稿は大の苦手でしたが、今年は13回の投稿を実施。保険会社や同業者、お客様からの反応が増え、「あの事務所はちゃんとやっている」という印象が広がったことを実感しました。これからは、自分たちの積み重ねてきたことをしっかり“伝えていく”ことにも注力していきたいと考えています。
最後に──「言葉ひとつで変わる」ことを実感
「経営計画」ではなく「決算後の検討会」と伝えるだけで、反応がまったく変わった──この事実は、言葉の使い方ひとつで相手の心理的ハードルを下げられることを教えてくれました。
そして、知識があっても行動しなければ結果は出ないということも。
これまで積み重ねてきたことを信じて、これからも「伝える」「動く」を続けていきたいと思います。
ありがとうございました。